授業で使える詩(10)「のはらうた」工藤直子
「おれはかまきり」
かまきりりゅうじ
おう なつたぜ
おれは げんきだぜ
あまり ちかよるな
おれの こころも かまも
どきどきするほど
ひかってるぜ
おう あついぜ
おれは がんばるぜ
もえるひを あびて
かまを ふりかざす すがた
わくわくするほど
きまってるぜ
「どんぐり」
こねずみしゅん
どんぐりが ぽとぽとり
やぶのなか ころころり
のねずみが ちろちろり
おいしいぞ かりこりり
「あいさつ」
へびいちのすけ
さんぽを しながら
ぼくは しっぽに よびかける
「おおい げんきかあ」
すると むこうの くさむらから
しっぽが ハキハキ へんじをする
「げんき ぴんぴん!」
ぼくは あんしんして
さんぽをつづける
「しんぴんのあさ」
かたつむりでんきち
まいにち おんなじみたいだけど
まいにち いろんなことがおこる
こりゃおどろいた おやびっくり
へへえなるほどな ふうんそうか
まいにち しんぴんのあさがきて
ぼくのめ まいにちびっくりめ!
つんつんのばして びっくりめ!
「ひかりと やみ」
ふくろうげんぞう
みあげれば
よぞらの ほしが
まつりのように まぶしい
ああ
ひかるためには
くらやみも ひつようだ
「はしる」
こいぬけんきち
まえあしで ちきゅうをつかみ
あとあしで ちきゅうをける
まえあしで ちきょうをつかみ
あとあしで ちきょうをける
もっともっともっともっと
まえあしで ちきゅうをつかみ
あとあしで ちきゅうをける
いま ぼくは
かぜになる